JR福知山線脱線事故から1年

JR福知山線脱線事故
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あの事故の遺族の無念さは当事者でない自分にとっては計り知れないが、「全てJRが悪い」と言ったとある遺族の朗読が心に引っかかった。

果たして、JRの企業体質だけがこの事故を招いたのか？

根底にあったのは自分たちのJRへの無理難題にも原因は無かったのか？
ただし、JRを擁護する気は一切無い。かといって、非難だけでは何の解決にもならない。

朝の通勤ラッシュを嫌ってダイヤ増発（その反動が過密ダイヤ化に繋がる）を要求したのは誰なのか、安全を第一に運行していた結果として赤字になった旧国鉄の経営を非難し、利益追求を第一とした民営化＝JRを喜んだのは誰なのか。原因がはっきりしない事を良い事に徹底的に叩いたマスゴミは視聴率目当てだったのではないのか？

もちろんJR側の責任は軽いものではない。

運転士への過剰なくらいの罰則規定、ミスや事故の報告に対しての運転士への酷い負担（呼び出して一日中反省文を書かせたり、業務とは関係の無い草むしりをさせるといった「日勤教育」が発覚した）が未だに残るなど、運転士への負担は大きなものとなっていた。それらからの綻びは最終的に修復できない所まで達してしまい、その結果が今回の事故に繋がったのではないだろうか。

JRに限らず、鉄道が存在する限り、こういった事故はいつ起きてもおかしくはない。
その可能性の目を一つでも確実に摘み取っていく事、それがJRのこれからに要求される事だ。